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Prevenar(小児用肺炎球菌ワクチン)
ワクチン製剤について
Prevenar(小児用肺炎球菌ワクチン)は、Wyeth社が製造する、7価肺炎球菌ワクチンです。肺炎球菌血清型 4,6B,9V,14,18C,19F,23Fに由来する抗原を利用した、結合型(コンジュゲート)ワクチンです。
商品名:Prevenar(プレベナー) 沈降7価肺炎球菌結合型ワクチン
製造元:WYETH Co.Ltd
販売元:ワイス株式会社
プレベナーは、海外生産されているワクチンですが、既に日本国内で承認されております。海外製のワクチン製剤を、ワイス株式会社が輸入・販売しています。
接種対象者
Prevenar(小児用肺炎球菌ワクチン)は、9歳以下が接種対象です。当院では、2ヶ月以上5歳未満のお子様に推奨しております。
2歳以上のお子様は、23価肺炎球菌ワクチン(ニューモバックスNP)もご利用できます。
肺炎球菌感染症
肺炎球菌群と記載しましたが、肺炎球菌は いろいろのタイプがあり、細菌の表面にある構造(莢膜多糖体)によって約90種類に分類されています。私たちの鼻やノドに常在する病原性の弱いタイプもありますが、一部のタイプでは強い病原性を持つものもあります。
肺炎球菌群は、成人(高齢者)肺炎の起炎菌として有名です。しかし、子供の場合は髄膜炎や敗血症を合併しやすく、生命をおびやかしたり、将来的な脳機能の障害を招来します。
特に、5歳未満の小児にとって、肺炎球菌群は 細菌性髄膜炎の起炎菌として、大変重要な細菌です。肺炎球菌群の中でも、特に小児に感染症を起こしやすい 7種類のタイプをまとめてワクチンにした製剤が、Prevenar(小児用肺炎球菌ワクチン)です。欧米では、5歳未満を対象とした公的予防接種が普及しています。
肺炎球菌感染症では、髄膜炎や敗血症など重症感染症のみならず、上気道炎や中耳炎の起炎菌としても、日常診療で良く認められるな重要な細菌です。
重症感染症を予防するためにも、感冒や中耳炎によるお子様の負担を軽減するためにも、肺炎球菌ワクチンによる感染予防は有用な手段のひとつです。
妊娠中の予防接種
Prevenar(小児用肺炎球菌ワクチン)は、当院では9歳以下を接種対象としております。成人は対象となりません。
成人の肺炎球菌ワクチンに関しては、23価肺炎球菌ワクチン(ニューモバックスNP)をご参照ください。
接種回数
基本的に、計4回接種を行います。初回接種月齢・年齢で、接種回数が異なりますのでご注意ください。 接種プランは、三種混合DPT(破傷風・百日咳・破傷風)と同じですから、通常海外ではDPT(DTaP)やHibと同日に接種されています。日本国内でも、DPT・Hibとの同日接種は認可されています。
初回接種が2ヶ月~6ヶ月児の場合
27日以上の間隔で3回接種を行います。3回目の接種は、12ヶ月未満(0歳のうち)に終えてください。
標準の追加接種は、1歳から1歳3ヶ月に予定します。他の予防接種時期との干渉もありますので、2歳未満で追加接種を予定してください。
初回接種が7ヶ月~11ヶ月児の場合
27日以上の間隔で2回接種を行った後、2回目の接種から60日以上の間隔をあけて、1歳以降に追加接種を行います。
初回接種が1歳~2歳未満の場合
60日以上の間隔をあけて2回接種を行います。
初回接種が2歳から9歳までの場合
1回のみ接種
副反応・副作用
承認時の副反応報告では、注射部位の局所症状を多く認めています。注射部位が赤くなったり、硬く腫れたりする副反応が、6割~8割に認められます。注射部位に、強い局所反応が現れるワクチン製剤です。
また、接種後 1割~2割に、37.5℃以上の発熱を認めています。局所症状と発熱は、いずれも数日程度の経過で、自然軽快しています。
| 主な副反応 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 |
|---|---|---|---|---|
| 注射部位の紅斑 | 80.7% | 79.7% | 75.3% | 71.0% |
| ” 硬結・腫脹 | 71.8% | 74.0% | 68.4% | 64.5% |
| ” 疼痛・圧痛 | 12.7% | 16.9% | 7.5% | 13.6% |
| 37.5℃以上の発熱 | 24.9% | 18.6% | 24.7% | 22.5% |
| 易刺激性 | 20.4% | 18.1% | 14.9% | 11.2% |
| 傾眠傾向 | 21.5% | 13.0% | 15.5% | 10.7% |
以下、副反応の発生割合を掲載します。
| - | 5%以上 | 1~5% | 1%未満 | 頻度不明 |
|---|---|---|---|---|
| 投与部位 (注射部位) |
紅斑、硬結・腫脹、疼痛・圧痛 | - | - | 皮膚炎、蕁麻疹、掻痒感 |
| 皮膚 | - | 発疹、蕁麻疹 | 血管神経性浮腫 | 蕁麻疹様発疹、多形紅斑 |
| 呼吸器 | 感冒(鼻咽頭炎など) | - | 呼吸困難 | 気管支痙攣、無呼吸 |
| 消化器 | 嘔吐、食欲減退 | 下痢 | - | - |
| 血液 | - | - | - | 注射部位に限局したリンパ節症 |
| 精神神経系 | 傾眠状態、易刺激性、泣き | - | - | 不安定睡眠、筋緊張低下~反応性低下発作 |
| その他 | 発熱 | - | - | - |
上記表の頻度は、国内臨床試験集計結果です。同試験では、アナフィラキシーショックの報告が無く、アナフィラキシーに関する注意は掲載されていません。
海外ではアナフィラキシーショック・無呼吸・痙攣の報告があります。
ご注意
米国でPrevenar(小児用肺炎球菌ワクチン)はDPTや不活化ポリオと同日接種されています。接種期間は、乳児期ワクチンの標準接種時期にあわせて、2ヶ月毎に ”生後2ヶ月、4ヶ月、6ヶ月”と初期3回接種が設定され、1歳3ヶ月に追加接種が予定されます。
注意事項
Prevenar(小児用肺炎球菌ワクチン)接種後 1週間は、尿中肺炎球菌抗原が陽性となります。肺炎球菌感染症を想定した抗原検査(尿中b抗原検査)は、診断的意義が乏しくなります。
Prevenar(小児用肺炎球菌ワクチン)接種後に MR(麻疹・風疹)ワクチンを行っても、免疫獲得に影響はありません。






