ふたばクリニック 内科・小児科

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コラム

髄膜炎菌性髄膜炎

髄膜炎菌性髄膜炎 

 2011年5月13日、髄膜炎菌性髄膜炎1名の命が失われました(宮崎県)。非常に残念なことです。ご冥福をおいのりいたします。
 今回の集団感染は、高校生寮で起きています。日本では耳慣れない この感染症に関して、コラムを設けました。

ヒブと 髄膜炎菌は、異なる病原体です

ヒブワクチンや 肺炎球菌ワクチンなど、髄膜炎を予防するワクチンが、ポピュラーになってきています。

今回の髄膜炎は、髄膜炎菌によっておこりました。髄膜炎菌は ヒブ(インフルエンザ菌タイプb)や肺炎球菌とは異なる細菌です。

ヒブワクチンや 肺炎球菌ワクチンでは予防できない髄膜炎が、今回発生してしまいました。

 髄膜炎菌ワクチンに関しては、こちらをご参照ください。

病状:きわめて急激な病態変化

同症例は、野球部に所属する普通な高校生でしたが、症状がきわめて急速に進行しております。

5月12日 体調不良(頭痛・嘔吐・発熱)を訴え、部活動を休む。

5月13日 朝、意識レベルの低下を出現。

5月13日 夕、永眠。

健康な高校生に、何が起こったのでしょうか? 髄膜炎とは、どんな病気なのでしょうか?
髄膜とは、脳や脊髄の表面を保護している膜です。脳は ”豆腐”のように柔らかい組織です。サランラップで食材を包むように、髄膜が脳の周囲を保護しています。

髄膜に炎症がおこると、髄膜の直下にある脳が直接ダメージを受けることになります。

脳は頭蓋骨という固い殻に保護されています。外力から脳を守ってくれる頭蓋骨ですが、内圧が高まると、圧力を逃がしにくい構造を持っています。頭蓋内圧の上昇は、脳圧の上昇となり、脳への物理的なダメージを起こします。髄膜炎は、脳圧が亢進(上昇)しやすい病気です。

初期に認めていた、頭痛や嘔吐は、脳圧亢進症状だったと考えられます。その後、脳圧の上昇につれて、脳機能が漸時低下したことが推測されます。
さらに脳圧が高まり、過度な圧迫が脳にかかると、脳の下部・延髄が押されて崩れます。脳幹ヘルニアと呼ばれる危険な病態です。脳幹ヘルニアを起こしてしまうと、呼吸が突然止まってしまいます。

また、髄膜炎菌は菌血症を起こすことがあります。病原菌が血流に乗って全身に広がり、各臓器で機能不全・・・いわゆる多臓器不全をおこしたり、全身の出血傾向をみとめたりすることもあります。このような病態は、電撃型髄膜炎と呼ばれています。


重症な髄膜炎を起こしやすい髄膜炎菌は、おもにA型、C型、W(W135)型、Y型であり、この4種をハイリスクグループとしています。
海外製の髄膜炎菌ワクチンも、A・C・W135・Yの4種を対象としたワクチンです。

日本でも過去に散発した時期があります

1940年には、年間4,384名の患者報告がありましたが、その年をピークに、日本での発病例は減少しています。現在では、国内発生は年間1桁レベルです。
どうも日本では、髄膜炎菌性髄膜炎が過小評価せれる傾向があります。実際に、日本では髄膜炎菌性髄膜炎は”五類感染症”に分類されています。
法定伝染病は 重要度の高い感染症の順番が使われており、最重要の一類から五段階に分類され、髄膜炎菌性髄膜炎は五番目の、五類感染症として扱われます。

日本においては、髄膜炎菌B型を認める場合が以前は多いものでした。髄膜炎菌B型は、比較的軽症例が多い特徴があります。さらに、同菌B型を鼻腔内に保菌する人もいるくらい、侵襲性・伝染性に乏しい株です。

弱毒髄膜炎菌感染症は、感冒症状から発症し、一過性発熱のみで軽快します。重症感染症に至ることは少なく、日本国内では重要性が指摘されませんでした。
今後、海外との交流が増えるにつれて、ダイレクトに海外の高病原性病原体が日本に上陸することも充分考えられます。今回の感染症事例は、まさに警鐘的が意味をもちます。

ご注意:髄膜炎菌B型とヒブ(Hib)は、異なる病原体です。紛らわしいので、ご注意ください。

現在の流行地域

髄膜炎菌性髄膜炎は、アフリカ中北部で流行しています。東西に長いベルト状の地帯が、一番の流行地域です。(下図参照)

【アフリカにおける髄膜炎菌性髄膜炎 リスク分布図 2006年】

Meningitis belt in Africa.  Photo courtesy of the Centre For Disease Control (wwwn.cdc.gov)

流行地では、保菌者が多い実情があります。保菌とは、同菌が鼻腔内にいても、臨床的に感染症状を認めないことです。
髄膜炎菌は、ヒトとの相性にばらつきがあり、極めて重症なパターン から 無症状 まで臨床病状に大きなバリエーションがあります。この無症状の人達が、鼻腔内に髄膜炎菌を保菌したまま生活しており、流行地では保菌者となってしまいます。
イスラム教の聖地であるメッカでは、同菌の流行地からも多くの巡礼者が集まってきます。メッカに限りませんが、流行地域周辺で沢山の人が集まる場所は、保菌者も集まりやすく、髄膜炎のリスクが高くなります。
さらに、アジア(ベトナム、ネパール、モンゴル)、中南米でも同髄膜炎は認められ、ヨーロッパやアメリカでも、散見されます。要するに、世界中で、局所的に発生している状況です。

海外渡航・旅行にさいして

アフリカや中近東など、髄膜炎感染のリスク地域に渡航・旅行を予定する場合は、充分な対応が必要となります。
髄膜炎ベルトと呼ばれる中央アフリカや周辺の北アフリカ・中近東への渡航に際しては、予防策が必要です。自身の安全だけではなく、帰国後の周囲への配慮として、予防接種は、とても重要です。

海外留学にさいして

アメリカでは、10~11歳以上の就学児童・生徒には、髄膜炎菌ワクチンが推奨されています。州によって接種年齢の規定や接種要請のばらつきはありますが、アメリカへの留学に際して、中学生・高校生に髄膜炎菌ワクチン接種が必要です。
合理的な理由があれば、同ワクチンは接種しなくても就学できるのですが、非接種の自己責任を承諾する同意書が要求されます。
もちろん、”注射が嫌い”、”ワクチン料金が高い”・・・というような事情は、個人的な事由ですから、合理的な理由とは認めてもらえません。
渡米後に、髄膜炎菌ワクチン接種を要請された時は、きちんと ご対応ください。

ふたばクリニック 広瀬久人 (2011.06.12)

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